環境省の推進する「ナッジ」は「スラッジ」だ!

環境省が環境政策に「ナッジ」を取り入れているとツイートしていますね。

ナッジ(nudge:そっと後押しをするという意味)の手法が公共政策でも活用されつつあり、環境政策にも一部取り入れています。


でもみなさん、騙されてはいけません。
環境省がやっていることはナッジではありません。

「スラッジ」です
 
その解説の前に、まず「ナッジ」について説明しましょう。
ナッジ(nudge)とは、環境省のツイートでもあるように「ヒジで軽く突く」という意味で、行動経済学的知見を使い人間の行動を変える戦略のことを言います。
有名なのが、男子トイレの便器に貼られたハエや的のシールです。
あれを貼るだけで、「トイレを綺麗に」と言わなくてもみんなハエや的を狙ってオシッコをするので、飛び散りによる清掃コストがグンと下げられる効果を生みました。
他にはスーパーのレジに並ぶ際の床に貼られた「ここに並んでください」という足跡シールなんかもそうです。
誰も何も言わないのに、そこに並んで待ちますよね?
あれが「ナッジ」です。

環境省の越権官僚の中井事務次官も天下の愚策であるレジ袋有料義務化について以下のように語っています。

レジ袋の有料化で、コンビニではレジ袋を辞退する人の割合が7割になりました。
このことにより、環境意識を持つ人が増え、行動経済学でいうところのナッジ(自発的に動く動機)になったと認識しています。
カーボンプライシングも一種の「ナッジ」になりうると期待しています。



「レジ袋有料義務化で辞退率が増えたのはナッジだ」とハッキリ言ってますよね。
でも最初に言ったように

環境省のやっていることは「スラッジ」です。

「スラッジ(sludge)」とは沼の底などに溜まっている「ヘドロ」のことです。
ではなぜ「スラッジなのか」を理解するために面白い資料をお見せしましょう。

ナッジ2

ナッジ3

・ナッジ(nudge:そっと後押しする)とは、行動科学の知見(行動インサイト)の活用により、人々が自分自身にとってより良い選択を自発的に取れるように手助けする政策手法」
・人々が選択し、意思決定する際の環境をデザインし、それにより行動をもデザインする
・ 選択の自由を残し、費用対効果の高いことを特徴として、欧米をはじめ世界の200を超える組織が、あらゆる政策領域(SDGs & Beyond)に行動インサイトを活用

ナッジ4

ナッジとはセイラーとサンスティーン(2008)の定義では、
• 選択を禁じることも、経済的なインセンティブを大きく変えることもなく、人々の行動を予測可能な形で変える選択アーキテクチャーのあらゆる要素

ナッジ5

ナッジでは選択の自由は残す(規制・強制ではない)→自由の国アメリカ等で受け入れられた理由の1つ

ナッジ6

ナッジは税制や補助金のように経済インセンティブを大きく変えるものではない
小さく経済インセンティブを変えるもの(少額の節約、ポイント等)は除外していないが、経済インセンティブの受け止め方の大小は個人差があり、一様に言えない
少なくとも、経済インセンティブだけで動かすのはナッジではない

ナッジ7

選択アーキテクチャーとは、人々が選択する際の「環境」のこと
→自発的な意思決定のための環境をどうデザインするか

ナッジ8

・ナッジでは公的部門でも民間部門でも、透明性を高めることを第一の目的にしなければならない
・こうした問題にアプローチするため、われわれの指針原則の一つに立ち戻ることにする。
「透明性」である。 ・・・ 正当性を公然と主張できないか、そうする意思のない政策を選択してはならない ・・・ 政府は統治する人々を尊重すべきであり、正当性を公然と主張できないような政策を導入するのは、統治する人々を尊重していないということだ

・基本的な結論として、ナッジの評価は効果(人々に損害を与えるか、人々を助けるか)に左右される

効果をきちんと評価し、エビデンスに基づく政策立案を実施して透明性を高め、説明責任を果たすことが重要

ナッジ9

・ナッジを通じて選択アーキテクチャーを改善することで、選択肢を制限することなしに人々が賢い選択をできるようになる
・「自分自身にとってより良い選択ができるように人々を手助けすること」が目的(「良いナッジ」)
・ 一方、賢い意思決定や向社会的行動を難しくするような「悪いナッジ」を「スラッジ(英語 sludge:ヘドロ)」と命名
・公共部門・民間部門を問わずスラッジを一掃するよう働きかけ


このように「ナッジ」とは

選択の自由は残す(規制・強制ではない)

効果をきちんと評価し、エビデンスに基づく政策立案を実施して透明性を高め、説明責任を果たすことが重要

ナッジの評価は効果(人々に損害を与えるか、人々を助けるか)に左右される

とされています。
一方「スラッジ」は

賢い意思決定や向社会的行動を難しくすること

とされています。
さて、

レジ袋は無料配布を一律強制禁止されましたがこれはナッジですか?
炭素税も払わないという選択肢が残されるのですか?
レジ袋有料義務化の効果は公開されていますか?
説明責任は果たされていますか?
向社会的行動(人のため、社会のために見返りを求めず自発的に行う行為)に役立っていますか?
レジ袋を貰っていない人は3円払うのが嫌だという思いではないですか?

これが「スラッジ」と言わずになんと言うのでしょう?
もっと面白い話が、このご紹介した資料は

環境省のHPにあったPDFファイルなんです。


環境省はこれを知っているのです。
「ナッジ」とはなにかをこうして学んだ上で、あえてレジ袋有料義務化という「スラッジ」な政策を推進しています。

環境省は「ナッジ」や「サステナブル」、「カーボンプライシング」「メルクマール」「インパクトファイナンス」なんて意識の高い単語を並べておけば、愚民はアホだからわからないだろくらいの考えなのでしょう。
本日、読売新聞により「「炭素税」本格導入を環境省検討、税率を段階的に引き上げへ」という報道がなされました。


環境省は「名前を変えた消費税」と言われる炭素税導入に突き進んでくるでしょう。
当時、環境副大臣であった石原ひろたか議員も「炭素税は環境省の長年の念願」とポロっと漏らしてしまうほどのものですから、省として全力で導入を目指しているはずです。


さて、減税新聞では炭素税に徹底抗戦するために

石原ひろたか議員落選に全力を掲げます。

落選運動のために公職選挙法を今ちょっと詳しく調べています。
政治の社会にはジャンケンルールがあります

有権者はグー
政治家はチョキ
役所はパー

です。
環境省はパーだから、グーの有権者では勝てません。
ですのでチョキの石原ひろたか議員に対象を絞ります。
もちろん石原議員が炭素税に反対し、行動に移すなら落選運動は即止めます。

炭素税発言をした環境事務次官を擁護し、有権者に嘘の説明をし、権威者には迎合する風見鶏議員は国会にはいりません。

減税新聞2月石原特集
月刊減税2月

サポカー補助金

ということで

#炭素税に反対します
#増税派議員・石原ひろたかを落選させよう

このエントリーをはてなブックマークに追加


減税新聞ではブログ記事の投稿を募集しています
投稿を希望される方は、管理人のツイッターアカウントまでDMにてご連絡ください。

減税、規制緩和に関することなら内容、文字数等の制約はございませんが、他媒体からの転載はご遠慮ください。
投稿は、一旦、管理人にて内容を確認させていただいた上で、掲載します。
著作権に充分注意の上、ご投稿いただきますようお願いいたします。
当サイトが不適切と判断したものは掲載を見送る場合がございますので、何卒ご了承願います。
また掲載されるまでにお時間がかかる場合があります。
皆様のご投稿お待ちしております。