日本は後進国だ!

人は誰かを攻撃せずにはいられないようだ。
人間は文明化しきっていない。
人々の心の中には社会に適応しながらもなお獣のような衝動が潜んでいる。

(フロイト)

キヌヨです。
テーマは規制です。

「安全のため」「環境のため」規制を推進する人はいつもこういいます。
しかし規制は本当に安全のため、環境のためになっているのでしょうか?

安全のために掲げた規制が、野獣化した政府によって権力の道具にすり替わる事があります。
科学的根拠のない時短営業強制、選手村では酒OK、金融機関を使っての酒販売店恐喝。
コロナ禍での酒規制の不公平さを見ておわかり頂けたと思います。
野獣化した政府に安全を期待するのは間違いです。

「規制の本質は官民の権力闘争。規制は官の力を強め民の力を弱める。」

野獣化した政府は強化ありきです。
規制(許認可)の数は1万5,000を超えていますが、それを維持するために霞が関界隈には無数の団体が存在します。
省庁では公務員の数に制限があるため、規制を作るときにそれを管理する団体(●●機構、●●協会など)を外に作るからです。
この外郭団体が官僚幹部の再就職先となり、幹部官僚OBは退職後数年の間に団体をいくつか渡りあるく事で多額の退職金を複数回もらいます。
確変大当たりです。
その原資は企業から強制徴収した委託金等です。
企業は事業で出る容器のリサイクル委託料を外郭団体に納めたり、設備投資を国から強制されます。
そのコストは商品の代金となって消費者が負担します。
企業も消費者も規制を拒否できませんのでこれは「税金」と同じです。
ロビー活動で規制の緩和を願い出るのがやっとです。
規制がなければ本来ロビー活動などする必要ないのに。

まだ絶望が足りません。
 
人が集まる企業も当然野獣化します。
最たる野獣である大企業は規制を使って新規参入を妨害させる事がしばしばあります。
例えばFacebookの創業者は政府を通じて、誤報やヘイトを排除するためにSNSに人工知能を導入することを要求しています。
一見素晴らしいように見えます。
しかしFacebookにはそれを導入する余裕がありますが、小規模の競合他社は高価な人口知能を設備投資する余裕はありません。
つまりこれは大企業による新規参入障壁作りなのです。
規制は自由競争を妨害し、大企業による寡占を生みます。
消費者の選択肢を奪うわけです。
政府の介入が多い業界ほど大手の寡占化が進みます。
野獣化した大手と野獣化した政府は持たれあい、互いにますます大きくなります。

規制を作る過程にも問題があります。

導入するときは省令・告示で済ませるのに、廃止や緩和の時だけ特区を作り検証させる。
これではバランスに欠けます。
また総務省がやる政策評価には省令・告示・議員立法は対象外で含まれません。
レジ袋(省令)やビールの安売り規制(議員立法・告示)について規制が機能しているのかどうか見直しをする必要はないのです。
野獣は野放し。
規制が増えて当然です。

そこで規制そのものに手を付ける前に規制ができる過程にメスを入れてはどうか?というのが現在世界で行われている対策です。
OECD加盟国では経済損失を試算できる経済学や社会調査学の専門家を所管省庁に数名配置するのが当たり前になっています。
そうじゃないと質の高い議論ができないからです。

しかし日本には自己評価のみで経済損失を試算できる専門家は配置されていません。
つまり日本では規制ができる過程でデメリットがきちんと議論されていないわけです。
導入される前に検証されるわけでもなく、差戻し機能があるわけでもなく、結果について委員会などで数字による質の高い議論もされることもありません。
野獣化した政府が押し付ける質の低い規制が多いと生き辛い社会になります。
規制の後進国。
それが日本です。

日本は後進国なのです!

日本が後進国から這い上がるために、まず規制が出来にくいルール変更を政府に突き付けましょう。
専門家を配置し、導入にも検証が必要となれば、導入がしにくくなり増加のブレーキがかかります。
デメリットの数字も出てくれば国会や委員会での議論の質も上がり、効果のある質の高い規制しか成立しません。

ただそれだけではぬるい。
なんせ今まで積もり積もった質の低い規制の山がたくさんあるからです。
総点検しましょう。断捨離しましょう。
日本の新陳代謝を促す「2:1ルール(One In-Two Out)」などを突き付けてやりましょう。

「税金下げろ規制をなくせ」

野獣には友愛より鉄槌です。
おほほほほほほ

本日の記事はキヌヨ@規制を減らせさんよりご投稿いただきました。
キヌヨさん、ありがとうございます。

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